■「18年度予算のポイント」
平成18年度予算案は、昨年12月24日に閣議決定され、1月20日から始まった今国会で審議をされています。予算は衆議院先議なので、衆議院を3月前半、参議院を3月後半に通るのが普通です。これが3月中に可決できないと、4月の新年度から予算が執行できないという事態になってしまいます。
今回の予算の特徴は、
① 新規国債発行額が29兆9,730億円と30兆円内。
② 総額が8年ぶりに70兆円台に。
③ 税収見込みも前年度比1兆8,710億円増で2年連続増収。
というようなことが挙げられます。
平成18年度予算案の規模は、79兆6,860億円で、前年度比3.0%減となりました。政策経費であります一般歳出も46兆3,660億円で前年度比9,169億円減です。これは公共事業の予算などを軒並み減らしたことに加え、三位一体改革に伴ない地方向け補助金を圧縮したことが大きな要因となっています。
歳入に関しては、三位一体改革での地方への税源移譲が所得譲与税分が1兆8,930億円。また定率減税廃止処分で1,990億円、たばこ税で710億円等が増収。減収は法人関連税制で2,570億円、土地・住宅税制の1,520億円などがあります。2年連続税収が増でも、これらは即、年金児童手当の財源に充当され社会保障費の伸びと相殺されてしまいます。
■ 伸びる社会保障関係費
個別の費目を見ていくと目立つのが社会保障関係費の前年度プラスです。他の費目は軒並み前年度比マイナスであるにも関わらず0.9%増。額も20兆5,739億円と一般歳出の約44%を占めています。自然増では8,000億円も増えるところを児童手当等の国庫負担率の引き下げ、三位一体改革による地方への補助金減、また医療費の削減等で2,000億円弱の増額まで押さえているということです。
この社会保障費、年金、医療、介護ですから今後とも最も伸びる費目です。一昨年の年金改革、昨年の介護保険の改正、今議論している医療制度改革と、すべていかに歳出を減らすかの議論になっているのも仕方のないことだと私は思っています。
一方で公共事業関係費は、小泉内閣になってから5年連続で縮減されてきています。公共事業関係費は、平成14年には8兆4,239億円、平成18年には7兆2,015億円で約15%も減らしているのです。あまり注目されませんが大きな減少です
今の行政改革を推進しようという姿勢が見えるか、と思います。財政において、一つの大きな目標は2010年代の半ばまでに、 プライマリーバランス(※)の赤字をゼロにしようというものがあります。平成17年度でかなり赤字を減らしたと言ってもマイナス11兆円。どちらにしても大きな課題です。
とにかく懸命に日本の財政を立て直そうと政府も努力している !! ということのメッセージが伝わればありがたいと思います。
【用語解説】
※ プライマリーバランスとは、 国や地方自治体などの基礎的な財政収支のことをいい、一般会計において、歳入総額から国債発行収入を差し引いた金額と、歳出総額から国債費を差し引いた金額のバランスをいう。
