
私は昨年の11月の時報紙に横浜市の数字を挙げて、給食費の不払い問題を書きました。この全国調査の結果が 1 月25日にまとまりました。驚くべきことに全国の学校給食を実施している小・中学校、約32000校全体で、平成17年度の未納額は22億円にのぼることがわかりました。これは学校給食費総額の約0 . 5%にあたります。また児童数でみると98993人、約10万人で全体の約1 . 0%にあたっています。文部科学省はじめ、関係者もこれは大変ひどい数字だという認識で一致しました。
前回私も指摘させてもらった通り、原因として学校が認識しているのは、「保護者としての責任感や規範意識の問題」が一番で60%となっています。「経済的な問題」も33%あるのですが、大多数は品格の問題と言えることがわかってきました。「子は親を写す鏡である」とも言われます。給食費を払うという責任を、現状が変わらない、子どもが給食を食べられないことがないからといって放棄するという自分勝手な態度が子どもの教育にとって良いはずがありません。本当に豊かな生き方をしていくためには、自分の利得だけを追いかけていてはだめであり、それがわかるか否か大変重要な問題だと思いますが、こういう規範意識しか持てないのでは大変心配です。
■自治体任せの現状
今回の調査から改めて考えなければならない制度上の問題もあります。この未納問題の対応は、校長・教頭・学級担任がほとんど対応している状況で、教育委員会等職員は、ほとんどタッチしていないという結果があがってきました。しかし、学校給食の実施者であり、その責任があるのは各自治体の教育委員会です。その教育委員会が未納問題に責任を持ってあたらなければいけないのに実質何もしていなかったわけです。しかもその何もしていなかったということを文部科学省は把握さえしていなかったのです。
私は担当している文部科学省の学校健康教育課の松原補佐と話をしましたが、文科省が行った対策というのは、教育委員会に対して ①生活保護や就学援助制度の活用を奨励すること、 ②学校と連携するように、との何と2点だけです。今回のアンケートから明らかなように経済的事情が原因という人の2倍の人がモラルの欠如から支払っていないわけです。①の対策だけでは間に合わないわけです。そして大事なモラルの欠如に対しては、何も言ってない、自治体任せという状態です。
また、法的措置にまで訴えているところはまだ2%とわずかの自治体のみでありますが、その各自治体の現状を文科省では全く把握していないというのです。( H19.1.30 現在)これから各自治体でさまざまな取り組みを行わなければならない中で、当然法的措置も検討されるようになるはずです。先駆的に行ったところが効果を挙げているか、問題点があるとすればどこか、など研究するのは当然ではないでしょうか。私はこの情報収集と検討を求め、文部科学省もこれを行っていくと約束しました。
■仕組みづくりと世論形成を
私はこの問題は一朝一夕には解決しないと思っていますがやはり対策は、支払わないことによって何か不利益が生ずる仕組みづくりをしていくしかないのではないか、と思っています。
その一つが物理的、すなわち金銭であり、この法的措置であろうと思います。もう一つは、給食費を支払わないことは許されないことだという世論をしっかり形成していくことです。今の広がりは、「給食費を支払ってないの?それで何も変わらないの?じゃあ、私もやろう」ということで広がっているはずです。そこで感心されるのではなく、非難をされる雰囲気があれば少なくとも広がらないと思うのです。そのためには一人でも多くの人がきっちりと給食費を支払った上で、未納問題があることを認識してもらうことが必要だと思っています。私も微々たる力ではありますが、訴えていきたいと思います。

昭和40年9月4日生まれ44歳。
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