自民党衆議院議員 神奈川県第5選挙区(戸塚区、泉区、瀬谷区)さかい学
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言いだしっぺの由来
 人類は産業革命後、地下資源をエネルギーとして発展を続けてきました。そして、それにあわせた貨幣制度と経済制度をつくり、資本主義と名付けています。
 今の日本の経済は、この資本主義を基本にした、修正資本主義といわれています。
 もう一つ、現在、経済のあり方としては、共産主義があります。生産手段も共有、その果実も共有し、稼いだ人が稼いだだけ取るのではなく、必要とする分だけ必要とする人が手にするという制度です。
 この制度では、「入り」と「出」の均衡がとれるはずがなく、またプロレタリアートも権力を手にすれば、彼らがその中で権力闘争をし、新たなブルジョアとプロレタリアートの関係を生み出すので、最終的には間違いなくこの理論は破綻します。
 この資本主義と共産主義は全く違うものに見えますが、しかし、貨幣を用い、そこに価値を見いだすといった面では、実は根本は全く一緒です。
 貨幣を中心に置くことにより、この世界の諸々のValue(価値)は、金額という客観的な物差しにすべて置き換えることができます。そして、すべての事柄を金額で比較するのが、これら2つの経済制度です。
 しかし、現在問題となっているのは、この金額に置き換えにくい、もしくはその評価ができない価値について、あまりにも切り捨ててきてしまったところにあります。
 たとえば、経済成長を支える労働力を確保するため、日本は地方からの集団就職を進めました。その結果、京浜工業地帯の労働力は確保でき、社会的には核家族社会が登場しました。経済発展を実現し、大都市を形成しましたが、一方で、地方では過疎化が生じ、地方のコミュニティが崩れています。
 逆に、大都市では核家族化でコミュニティができず、また、行政の助けなしには、まともに家庭生活さえ営めない有様に堕しています。
 介護、子育てなどがいい例です。自分たちだけではできないので、昔は家族、親戚、コミュニティでなんとかしていたものを、行政に頼っています。これらのことは、保育園・学童の増加や介護保険利用者の急増(5年で2倍)などの現象でも明らかです。その負担は十分にせず、行政でやれというのだから、国の予算は当然足りなくなります。
 ここで一番問題なのは、たとえ金がかかり増税しても、各家庭内の仕事を行政が行い、各人にプラスになるのであれば問題はありませんが、決していい方向には動いていないということです。高齢者は寂しい思いをし、子どもたちは様々なひずみの中で問題を起こす。すなわち、貨幣への置き換えのために、切り捨てられている部分が、一番の弱者に直接的に現れている実例ではないでしょうか。
 これはほんの一例ですが、貨幣制度の弊害はものすごく根深いものがあります。
 それともう一つ、現在の経済制度の問題点は、その制度の中に「適度」という考え方がないことです。物理的にできるところまでやってしまうのが、今の経済制度です。
 経済発展という考え方も、エネルギーや資源に注目すると、どれだけエネルギーや資源を使うのかということと同義になります。
 リサイクルも、たとえば紙であれば木、ビニールであれば油といった原料を使わないだけで、この部分は節約になりますが、ほかのエネルギーを山ほど使います。
 すなわち今の経済発展というのは、突き詰めれば、地下資源(エネルギーや鉱物)をどれだけ大量に使えるかにかかっているということです。
 そして、経済制度の中に抑制という因子がないので、できるところまで行き着いてしまいます。そこで、悲鳴を上げたのが環境であり、生物としての私たち人間です。
 私は環境問題はほとんど廃棄物問題(廃物、廃熱を含む)だと整理していますが、その廃棄物を処理できなくなったところに、環境問題が生じています。
 廃熱の処理が十分できないので、温暖化し、廃物の管理が十分できないので、大気、水などの汚染、環境ホルモンなどの問題が出てきています。これも抑制という考え方がないので、深刻な環境問題とならない限り、人類は経済の中に入れ込んできませんでした。公害問題にかかる費用を、当初“外部経済”と呼んでいたのが、その最たる証拠でしょう。
 その影響を私たちは受けています。
 私たち人間も、生物の一種です。自然や土、緑がないところに置かれ、有害物質に囲まれれば、その弊害はどこかに現れます。しあわせな生活を考えれば、当然、生活環境が豊かでなければいけません。
 しかし、今の経済制度では限度を想定しないので、大きな悪影響が出ない限り、ある種の手遅れ状態にならないと、それに気づかないシステムになっています。
 そういう意味では、今の社会というのは、環境問題が原因となり、ある一部分とはいえ、人類が限度を感じ、抑制の努力をする、人類史上最初の時代と言えると、私は考えています。
 私の環境問題へのアプローチは、すべてこの問題意識がスタート地点です。
 つまり、今の経済制度は、私たちにとってよい制度ではないということです。
 お金に換算できずに切り捨ててきたところにこそ、大事なものがあります。バブルの時代は昨日より今日、今日より明日が裕福になれると、疑うことなく信じられた時代でした。しかし、その渦中にいた人たちが、本当の意味でしあわせと豊かさを感じ、満足して暮らしていたかと考えると、ほとんどの人は決してそうではなかったと思います。
 昨日より、今日より、明日より多く儲けるためにあくせくしていたり、今ある財産がなくなった時の不安にさいなまれたり、競争に負けるのではとびくびくしたり、心の底から安心・安寧とともに生活していた人は少ないだろうと思うのです。
 つまり、お金が儲かってもそれではしあわせを実感できないのです。それは、切り捨てたものがないからだと私は考えるのです。こここそが、バブルの時代を通じて学ぶべきところだと、私は考えます。
 また、行き過ぎのために、困ったことがたくさん起こってきます。
 ですから、今必要なのは、修正資本主義を再度修正することではなく、間違いなく根本から違う経済制度の創出をすることだと考えます。
 つまり、第三の経済制度を創ることです。
 そしてそのヒントは、おそらく貨幣制度に立脚しないこと、また貨幣以外に新しい価値基準を導入することであろうと思っています。
 『モモ』という小説の著者で有名なミヒャエル・エンデの説く地域通貨の思想なども、移行期にはとてもおもしろい考え方だと思っています。
 しかし、この経済転換は大変に難しいことです。世界の経済を相手にしなければいけません。今の財界も、理解など決してしないでしょう。貨幣より、客観的な基準を生み出すということは、通常では考えられません。
 今、こんなことを考えている学者もいません。少なくとも、私はこのテーマに関する本格的な議論をみたことがありません。
 でも、間違いなく今の経済は問題があり、変えなくてはいけないと確信しています。
 一人では何もできないけれど、物事は最初の一人がいなければ何も始まりません。誰かがその最初の一人にならなければいけないのです。であるならば、私がその世界経済の大転換の最初の一人、つまり言い出しっぺになろう、言い出しっぺになりたいと思っているのです。
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プロフィール さかい学

昭和40年9月4日生まれ42歳。
自民党衆議院議員。
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